多くの建設会社は自社の施工計画とガイドラインをもとに施工スケジュールを立てています。これらのスケジュールは現場の位置、設備管理、またはワークパッケージによって分けられています。この記事では、どのようにマスタースケジュールを分割し、より簡単な4D BIMの作成ができるかについて紹介していきます。
4D BIMで一番大事なのはBIMとスケジュールを同じように分割することです。例えば、BIMモデルが設備施工管理(電気、HVAC、水道など)に分けられている場合、スケジュールも同じように設備施工で分ける必要があります。こうすることで、スケジュール内のアクティビティがどのエレメントと連携しているのかがはっきりわかるようになります。もし自社でBIMを作成する場合は、会社内のBIM部門と連携をし、スケジュールの分割によってBIMも同じように分割する方が、後の4D BIM作成がより簡単にできます。以下のステップにしたがって、4D BIMを作成できるモデルとスケジュールを準備していきます。
どのようにBIMモデルを分割していくのかを決める
最初のステップは、BIMモデルをどう分割していくかを決めることです。BIMモデルは以下の要素によって分割することができます。
- 位置によって分割
- 各位置に少なくとも一つのBIMモデルがアップロードされていることを確認してください。(位置→何階かに分けた場合は各階にモデルをロード)
- 設備施工によって分割
- 各設備施工事業によってBIMモデルをアップロード(構造、HVAC、水道など)
- このアップローチで進める場合は、米国で普及していますUniFormat の施工基準に対応することができます。
プロジェクトのBIMモデルの分割方法が決まりましたら、スケジュールも同様な方法で分割してください。
モデルがない場合はどうする?
この場合は、UniFormatを使い、スケジュールのアクティビティ項目を分割してください。UniFormat は設備施工をもとにBIMモデルを分割しているため、モデルがあるように分割されます。 (Autodesk Revitはこのように分割されています)
特有なアクティビティIDを作成
マスタースケジュール内のアクティビティを作成する際に、アクティビティ特有のIDを作成をしてください。IDとして含めた方がいい情報は以下の情報です。
- アクティビティレベル
- 設備施工タイプ(UniFormat )
- 現場での位置
- 材料(Master Format)
- 下請け業者
4D BIMの作成、または予算を計算する際にこれらの情報が役に立ちます。
スケジュールの詳細度(LOD)
スケジュールの詳細度はBIMの詳細度と一致する必要があります。例えば、コンクリートスラブで三つ穴がある場合、BIMにこの詳細な部分があるかをまず確認してください。もしBIM自体がこの詳細なコンクリートの特徴を表示していない場合は、以下の調整を行う必要があるかもしれません。
- BIMをアップデートし、三つの穴が含まれているコンクリートスラブをアップロードしそれをもう一度スケジュールとリンク
- この調整をすることで一番詳細な施工進捗の可視化を設定することができます
- スケジュールをBIMの詳細度に調整し、スラブ全体を一つのアクティビティとして組む
- この調整で4D BIMの詳細度が下がります
- スケジュールとBIMを今のままにし、各アクティビティを一つのスラブにリンク
- この調整では手間を省きますが、施工管理の可視化で大まかな設定となります
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